挑戦の舞台を広げるONE STORY AWARD
ONE STORY AWARD(ワンストーリーアワード)は、「教育」「文化」「国際交流」をテーマに、誰もが学び、挑戦し、人とつながるアワードを国内外で開催してきました。その舞台は日本だけにとどまらず、ニューヨーク、そしてドバイへと広がっています。
代表を務める鶴田一磨は、「ONE STORY AWARDはゴールではなく、人生の途中にある通過点。そこでの挑戦と交流が、新しい未来を切り拓くきっかけになる」と語ります。その理念を体現するように、今回ニューヨークアワードとドバイアワードに挑むのが末友麻紀さんと西園寺エレナさんです。
困難を乗り越えてたどり着いた二人の人生、そしてその挑戦を支える代表鶴田の想いを、この対談記事でご紹介します。

困難を乗り越えてたどり着いた思い -「変わらなければ」
代表鶴田:まずは、お二人の背景とどんな人生を歩んでこられたかをお聞きしたいと思います。お二人の子ども時代から聞かせてもらえますか?
末友さん:私は石川県小松市で生まれ育ちました。結婚するまでの23年間を地元で過ごしたんですが、子どもの頃は男の子に混じって外で遊ぶことが多かったですね。近所の子どもたちをまとめて遊びに連れていくような、少し男勝りな性格でした。
代表鶴田:やってることが今と一緒ですね。
末友さん:確かに!今と全く同じですね!ただ、内面は意外と暗くて引っ込み思案で…。17歳のときに病気をし、18歳で大きな手術を受けたことが大きな転機でした。その時に「自分は変わらなければならない」と強く思ったんです。そこからいろいろな苦労があるたびに「泣いていても何も変わらない」と考えて乗り越えてくることができました。これまでの人生それの繰り返しで、そこから私のモットー『どんな時でも、笑顔で楽しく』が生まれました!
西園寺さん:私は大阪出身です。生まれつき鼻と口がない状態だったことから、20歳頃まで入退院を繰り返していました。また、4歳のときに病気で左耳の聴力も失いました。そのため、いつも「絶対に大丈夫・絶対にできる・絶対になんとかなる」そう言い聞かせて生きてきました。ずっと人前に立つことが苦手で、顔を隠して生活し自信を持てない日々でした。傷や手術の痕が残っていて、長年いじめに苦しんできました。しかし「変わらなければいけない」と思えるきっかけがあり、一番チャレンジするのが難しいと思えることにチャレンジしてみようと考えました。人前でスピーチやモデルウォーキングをすることは苦手でしたが、それを克服する姿を見せることで同じくハンディのある人たちの励みになればと考えて挑戦してきました。
ONE STORY AWARDで得た「解き放たれる感覚」
代表鶴田:お二人それぞれ、いろいろな困難を乗り越えてこられたんですね。そんなお二人にとって、ONE STORY AWARDはどんな意味を持ちましたか?
西園寺さん:ジャパンアワードに際して公開した「1 min STORY」動画を見てくださった方から「私も頑張ろうと思えました」というメッセージをいただいて、自分の挑戦が誰かの背中を押せたんだと実感できました。過去の自分なら考えられなかった経験です。
代表鶴田:西園寺さんは、まず自分が表舞台に立って世界に挑戦して、更にハンディキャップがある人たちのファッションショーなどを作り上げていますね。自分も表現して良いんだっていう、明るい気持ちになるようなものを作り上げていらっしゃいます。その姿に励まされている人からメッセージが届くというのは、嬉しいことですね。続いて末友さんはいかがでしょうか?
末友さん:私は伝えたいことが多すぎて、「1 min」では伝わりきらなくて、とても苦労しました。制作の方がうまくまとめてくださり、想いを形にしてもらえたことに感謝しています。「まだこんなに苦労するんだ」と思う経験をたくさんしてきましたが、ワンストーリーアワードに出会って「解き放たれる」感覚でとても楽しいです。実は今が一番大変だったりするんですけどね。
代表鶴田:末友さんと初めて会ったときのことを思い出しますね。「実は私、スピーチするのがすごい苦手なんです。涙が出ちゃうんです」っておっしゃっていました。
末友さん:実はそうなんです。でも舞台に立ちスピーチなどいろいろなことに挑戦してきました。夫が『初めて』褒めてくれましたね。(笑)
代表鶴田:末友さんは東海アワードの主催もしてくださっていますね。素晴らしいイベントも開催してくださり、本業の福祉事業でも「皆さんを笑顔にする」活動を続けておられます。お二人の歩みはまさに「挑戦が人を変える」ことを示していますね。ワンストーリーアワードは単なるイベントではなく、人の人生を変える契機になる。そのことを改めて感じます。
ニューヨーク、そしてドバイへの挑戦と目標
代表鶴田:末友さんはインターナショナルアンバサダーとして、そして西園寺さんはNYファッションウィークでコレクションを発表したデザイナー小山隼(Shun)氏が選抜するコレクションモデルとして、一緒にニューヨーク・ドバイのそれぞれのアワードに参加されます。これから待ち受ける挑戦について聞かせてください。
末友さん:ドバイには80人のファイナリストが集まる予定です。私はその全員と友達になりたいと、本気で考えているんです。それぞれの国の文化を学び、日本の文化を伝え、私の本拠地名古屋に招いて「おもてなし」をするような関係を築きたい。言葉が通じなくても心は通じますし、翻訳アプリを駆使してでも、友だちになった人たちに再開しながら世界を自由に飛び回りたいと思っています。人生をもっと楽しもうと。
西園寺さん:私は最初、麻紀(末友)さんの応援に行くつもりだったんです。でも、いつの間にか出場することになっていましたね。
代表鶴田:そうでしたね。いつの間にか。でもそこからの西園寺さんは早かった。
西園寺さん:そうですね。「ちょっと待ってください。私出るんですか?」みたいな感じでした。でもどうせだったらと思い、その日のうちに出ることに決めましたね。自分の仕事もしなければいけない、自分の企画しているファッションショーも進めなければいけない、そしてアワードへの出場と、とても慌ただしいのですが。障がいを持つ人々が世界のファッションコレクションに出演できる舞台を作る、そのためにまず自分が国際的な舞台で経験を積み、実績を築く必要があります。ニューヨークやドバイは、そのための大きな一歩になると思っています。
困難を力に変え、更に挑戦する
代表鶴田:お二人に共通しているのは「困難を前向きな力に変える姿勢」ですよね。そしてその姿勢が周りの人を笑顔にするのを、私も見てきました。
末友さん:そう思います。私は「大変なときこそ大きく変わるとき」だと信じていますし、実際に困難を乗り越えるたびに大きく変わっていくことを実感しています。これまでの人生で苦労は尽きませんでしたが、そのたびに成長でき、素敵な出会いがありました。
西園寺さん:私も同じです。自分の挑戦を通じて、同じように悩んでいる人が「私も挑戦できるかも」と思ってくれることが、何よりの喜びです。日本で始めることができたハンディを持つ人達のファッションショーを世界に広めていきたいとも思っています。
代表鶴田:そうですね。まさしく「学び、挑戦し、人と繋がっていく」というのが、ONE STORY AWARDが大切にしている考え方の一つです。お二人は、それをまさに体現していらっしゃいます。そんなお二人のことをもっともっと多くの人に知ってもらいたい、ONE STORY AWARDを通してお二人の背景を知って励みにしてもらいたいと思います。
「人と人が繋がっていく」- ONE STORY AWARDが描く未来
代表鶴田:ニューヨークやドバイでアワードを開催する目的は、何よりも国際交流を通して「人と人が繋がっていく」ということです。個人に目を向けると、世界へ挑戦することは、話し方、立ち振る舞い、自己表現、日本文化の知識を身に付けることなど、自分自身の新たな成長を促します。それに加えてONE STORY AWARDは、文化や価値観の違いを超えて繋がり合うことで、新しい気付きや学びを生み出していきます。たくさんのことを「学び合う」。これはワンストーリーアワードが一貫して大切にしている理念です。このアワードはゴールではなく「人生の途中にある通過点」。参加する人たちが、その経験を糧にさらに大きな未来へ羽ばたいてくれることを願っています。
末友さん:そうですね。悩んでいる人は、ぜひワンストーリーアワードに飛び込んできてほしい。私が「人生が変わった」ことを証言できます。
西園寺さん:挑戦には怖さが伴います。でも、その先に必ず新しい景色があります。私がそうだったように、挑戦を通じて得られる喜びをぜひ体験してほしいですね。
※ONE STORY AWARD 2025 JAPANは、TOHOKU, KANTO, SHINSHU, HOKURIKU, TOKAI, KYOTO, KYUSHU, OKINAWAそれぞれでエントリーを募集しています。
詳細はこちらから御覧ください:https://jp.onestoryaward.com/